世界的な生物学の学術誌「カレントバイオロジー」に発表された英ロンドン大の論文によると、ロンドンのタクシー運転手は、一般の人よりも脳の海馬が発達し、記憶力が優れているといいます。
ロンドンのタクシー免許の試験は難関といわれ、合格するには2万5000の通りの名前や地形を覚えなくてはなりません。ナビなしにロンドンのすべての位置を把握して運転する必要があります。合格するには3～5年にわたる訓練が必要だといいます。
ロンドン大学のイレーナ・マグアイアー教授らの研究チームは、ロンドンのタクシー運転手の脳や記憶力を調査しました。その結果、タクシー運転手の免許に合格した人は、脳の記憶を司る「海馬」の細胞の増加が顕著であることが分かりました。また、記憶力のレベルも、一般の人よりも大幅に高いという結果が出ました。
研究チームは「人間の脳は年齢に関係なく変化させることができることが分かった。つまり、私たちは何歳になっても新しい技術を身につけられるということだ」と結論づけています。
記憶の貯蔵庫であり、年齢とともに賢くなる領域と呼ばれる「海馬」は、脳細胞が生成されることで知られています。スポーツで体を動かすと肉体的に健康になるように、海馬を含む脳の健康もトレーニングによって改善することができます。多くの医者は、定期的な運動やダンスが脳の健康に役立つと指摘しています。
イルチブレインヨガのブレイン体操は、全身を刺激する動作によって血液循環を促進し、脳神経を刺激するエクササイズです。脳は科学的にもいまだに未知の領域ですが、脳をトレーニングすれば、年齢に関係なく脳が発達し、仕事のパフォーマンスも向上することは確かです。脳を活性化させるブレイン体操で健康な脳のための生活習慣をつくりましょう。
